第1回沖縄空手国際大会 競技規程
【競技場】
第1条
競技場は、マット敷き又は平坦な板間とし、一辺が8mの正方形とする。
【服装】
第2条
競技者、監督、審判員は、次の各号に定められた服装を着用しなければならない。
- 競技者は、白で無地の空手着を着用するものとする。ただし、古武道の競技者は、黒又は茶の空手着も認めるものとする。なお、袴の着用は認めない。
- 空手着の左胸に限り、流派・会派章、国旗(沖縄県の県章を除く)、自国の紋章を付けることができ、それ以外の部分には一切の文字、紋章、ラベル等は付けてはならない。ただし、既に空手着に加工されているメーカーの商標ラベルはその限りでない。
- 空手着の背面には、第1回沖縄空手国際大会実行委員会(以下「実行委員会」という。)が交付するナンバーカードを付けなければならない。
- 空手着の下にTシャツ等を着用することはできない。ただし、女性は、白無地又は空手着の上着と同色で無地のTシャツに限り着用することができる。
- 上着の長さは、ウエストで帯を締めたときで腿の中ほどまでのものとする。
- 上着の袖の長さは、最長で手首までとし、肘から手首の間の中ほどより短くしてはならない。また、袖をまくり上げてはならない。
- ズボンの長さは、脛の3分の2を覆うほどの長さとし、裾をまくり上げてはならない。
- 赤帯及び赤白帯は認めない(白帯は可)。なお、フラッグ方式の競技においては、実行委員会が準備した赤又は白の紐を胴部に巻き標識とする。
- 鉢巻き、ヘアークリップ、金具類は身に付けてはならない。
- 負傷による包帯、留め金等は、医師の診断があり、かつ、実行委員会の許可を得た場合でなければ身につけることはできない。
- 監督は、競技の間、空手着を着用し、腕章をしなければならない。
- 審判員は、黒、濃紺系のブレザー、黒の室内靴及び靴下、グレー系のズボン、半袖の白Yシャツを着用し、ネクタイは実行委員会が指定したものとする。
- 前項までの規定に従わない者は、出場資格を剥奪されることがある。
【競技の構成】
第3条
- 競技は、男子と女子別々の少年、成年Ⅰ、成年Ⅱ、シニアの4区分による型の個人競技とする。
- 競技は、首里・泊手系の部、那覇手系の部、上地流系の部、古武道(棒)の部、古武道(サイ)の部の5部門で実施する。
【審判団】
第4条
- 審判団は、審判長から指名された審判員6名(主審1名、副審4名、監査1名)又は8名(主審1名、副審6名、監査1名)で構成される。
- 審判長は、競技の円滑な運営を図るため、数名の記録員、告示員、掲示員等を任命することができる。
【競技の方法】
第5条
- 競技は、得点方式、フラッグ方式(トーナメント)のいずれかの方法で実施する。
- 得点方式は、各競技者が型を演武し、審判団が示した得点によりその順位を決定する。
- フラッグ方式は、赤白2名の競技者が型を演武し、審判団がその勝敗を判定する。
- 県内予選は、次のとおり実施する。
- 1回戦は得点方式により順位を決定し、その上位者のうち別で定める人数が2回戦に進むことができる。
- 2回戦以降はフラッグ方式のトーナメントとし、その上位者のうち別で定める人数が本大会に進むことができる。
- 海外・県外予選は得点方式により順位を決定し、その上位者のうち別で定める人数が本大会に進むことができる。
- 本大会は、フラッグ方式のトーナメントとする。
【得点方式】
第6条
- 得点方式においては、次の各号により各競技者の得点及び順位を決定する。
- 各競技者の得点は、主審及び副審が表示した点数のうち最高点及び最低点を除いた合計点をその者の得点とする。
- 次戦進出の当落線上となる得点に複数の競技者が同点で並んだ場合には、当該競技者の得点に、前号で除かれた最低点を加算し、その合計点で順位を決定するものとする。それでもなお複数の競技者が同点で並ぶ場合には、前号で除かれた最高点をさらに加算し、その合計点で順位を決定するものとする。
- 前号において、さらに複数の競技者が同点で並ぶ場合には、当該競技者間で同点決勝演武を行い、前2号までの規定に基づき順位を決定するものとする。なお、この場合において、前に演武した型と同じ型を選択することはできない。
- 前号までの方法により、それでもなお複数の競技者が同点で並ぶ場合には、審判団の協議により順位を決定するものとする。
- 得点方式における競技の実施方法は、次のとおりとする。
- 競技者は、競技場境界線に立ち、正面に一礼をした後、開始の位置につく。
- 開始位置についたら、一礼し、演武する型の名称を告げた後、演武を開始する。演武終了後は、一礼した後、反転してから競技場を退出し、競技場境界線に立ち、審判員の判定を待つ。
- 主審及び副審は、主審の笛の合図に基づき、一斉に採点表を表示する。
- 告示員が得点を発表し、それが記録されたことを確認された後、主審及び副審は、主審の笛の合図に基づき、採点表を下ろす。
【フラッグ方式】
第7条
- フラッグ方式においては、赤、白フラッグで勝敗を判定する。
- フラッグ方式における競技の実施方法は、次のとおりとする。
- 赤と白の競技者2名は、競技場境界線に整列して正面に一礼し、お互いに礼をした後、白は場外に下がり、赤が開始の位置につく。
- 赤は、開始位置についたら、一礼し、演武する型の名称を告げた後、演武を開始する。演武終了後は、一礼し、反転してから競技場を退出する。
- 赤の演武終了後、白が開始の位置につき、前号の規定に準じ、演武を行う。
- 白の演武終了後、両競技者は、競技場境界線に整列し、審判員の判定を待つ。
- 主審及び副審は、主審の笛に基づき、フラッグで判定を示す。
【型の選択】
第8条
- 各部門において演武する型は、実行委員会が認める沖縄空手・古武道の伝統的な型とし、次の中から選択するものとする。
- 首里・泊手系の部:別表1
- 那覇手系の部:別表2
- 上地流系の部:別表3
- 古武道(棒)の部:別表4
- 古武道(サイ)の部:別表5
- トーナメントにおいては、連続して同じ型を演武することはできない。ただし、県内予選において、1回戦の得点方式で演武した型は、次戦のトーナメント初戦で選択することができる。また、県内予選及び海外・県外予選の最終演武において演武した型は、本大会のトーナメント初戦で選択することができる。
【審判の基準】
第9条
審判は、別に定める審判基準に基づき評価を行う。
【その他】
第10条
- 古武道で使用する棒は、カシやコクタン等の硬木類で製作され、長さは180cm以上、重さは男子900g以上、女子800g以上、形は丸形とする。
- 古武道で使用するサイは、鉄製(メッキも可)又はステンレス製で、長さは演武者の肘の長さ以上、重さは1本につき男子650g以上、女子550g以上、形は沖縄伝統サイの形状とする。
- 演武中、サイを投げる所作については、サイを投げたり、床に突き刺す行為は禁止する。
- 棒及びサイは、滑止めのための彫込みや重心移動のための鉄芯の埋込み等、いかなる細工も認めない。
- 選手は、事前に使用する棒やサイの検査を受け、検査済を示すシールを貼付しなければならない。シールのない棒やサイは、競技で使用することは認めない。
【補則】
第11条
この規程に定めるもののほか、必要な事項は、実行委員会が別に定める。
別表1 首里・泊手系の部
※「○」は選択できる型、「×」は選択できない型。
※ 県内予選1回戦及び海外・県外予選は得点方式。
※ 県内予選2回戦以降及び本大会はフラッグ方式。
別表2 那覇手系の部
※「○」は選択できる型、「×」は選択できない型。
※ 県内予選1回戦及び海外・県外予選は得点方式。
※ 県内予選2回戦以降及び本大会はフラッグ方式。
別表3 上地流系の部
※「○」は選択できる型、「×」は選択できない型。
※ 県内予選1回戦及び海外・県外予選は得点方式。
※ 県内予選2回戦以降及び本大会はフラッグ方式。
※ 今大会では、第二セーサンは演武できない。
別表4 古武道(棒)の部
※「○」は選択できる型、「×」は選択できない型。
※ 県内予選1回戦及び海外・県外予選は得点方式。
※ 県内予選2回戦以降及び本大会はフラッグ方式。
※ 今大会では、瀬底の棍、祝嶺の棍、津堅砂掛けの棍、津堅大棍、ルーファの棍、八双の棍、趙氏の棍、浦添の棍、津堅棒、北谷屋良の棍、趙雲の棍は演武できない。
別表5 古武道(サイ)の部
※「○」は選択できる型、「×」は選択できない型。
※ 県内予選1回戦及び海外・県外予選は得点方式。
※ 県内予選2回戦以降及び本大会はフラッグ方式。
※ 今大会では、ウフチクのサイ、渡久山のサイ、繁多川幸良小のサイは演武できない。